これまでずっとアメリカ型の成功哲学を追ってきたが、そもそも社会的、経済的成功のためには、へブル的な価値観を知っておかないと無理なわけで、どんな(ヘレニズム的な世界観を持った)自己啓発本(もしくはビジネス本)よりも、まずもって、聖書を読んだ方がいいということだね。ビジネスで結果を出す人とそうでない人をたくさん見てきたが、よく考えてみたたら、思想的なベースにへブル的価値観を持っているかどうかが、大きな違いだった。
ビジネスと、プライベートの違いの根本は「契約概念」にこそあるわけで、その背景にあるへブル的価値観を知っているかどうかが重要であるということは、確かに日本では気づきにくい問題なのかもしれない。特に価値が物的なものから、抽象的な価値へとシフトしていく現代においては、ヘブル的な意味での「契約」という概念無しに、事業を行うことなど不可能に等しい。
へブル的価値観のベースにある「契約概念」において、そもそも契約とは、神と人との間でなされたもの。その上で、人と人との契約についてもかかれるのがモーセの十戒だ。この十戒こそ、刑法の根幹。こうしたヘブル的価値観は、契約概念のベースとなる思想背景なので、ビジネスや開業をする上でも、本来は常識として知っているべき概念だ。日本以外の先進国であるところのキリスト教圏では、むろんこうした契約概念は文化と歴史に根差した常識である。日本と海外との商習慣が異なるのもこのため。
そもそも小泉政権下で進展した起業ブームはこうした海外から輸入されたものなので、もともと外資系企業などで働く中で、ヘブル的な価値観に基づく商習慣を教養として持っていた人たちが、脱サラ、起業し、それらが広がってきたといえる。逆に、ヘブル的な価値観を持っていなければどうしてうまく行くことができるだろうか。
また、ヘブル的な価値観において、「主を畏れる心」を持つことの大切さは、聖書において何にもまして強調されていること。成功するためには、何よりも、主の力によって砕かれ、自らの小ささを深く理解する経験を持たなければならない。その時初めて人は、主に謙虚になり、人類の歴史の中から知恵を得ることの大切さを学ぶことができる。
「主を畏れることは知恵の初め。無知な者は知恵をも諭しをも侮る。」‭‭箴言 序‬ ‭1:7‬ ‭新共同訳‬‬
https://www.bible.com/1819/pro.1.7.新共同訳